ファスティングをしたことがある人なら、身体の異変や不調を感じては不安になったり、怖くて挫折してしまった経験がある人もいるでしょう。
でも、ファスティングの際に起こる体調不良の中には、好転反応(こうてんはんのう)の可能性もあると言われていることもご存知でしょうか。
もちろん、間違ったやり方をして体調を崩している可能性もあるので、絶対とは言えませんけどね。
そこで今回は、よくあるファスティングの好転反応について解説していきたいと思います。
ファスティングによる好転反応の真相
よくマッサージでも、好転反応なんて言葉が使われることがありますが…。
ファスティングに関しての好転反応に関しては、身体の毒素の排出やデトックスによる反応と言われていることが多い印象です。
しかしながら、この好転反応の存在は確認されていないのが現状です。
要するに、本当にあるのか分からないものなんです。
好転反応の存在については、厚生労働省でも注意喚起を出していることもあります。
参考:厚生労働省
実際に健康食品でも好転反応が起きると言われていることもありますし、マッサージを受けて身体がだるくなるのも好転反応と言われることもあります。
しかしながら、それらは単なる健康被害を受けているだけの可能性もあるとして考えなければならないこともあるんですね。
それぐらい好転反応の存在は、ハッキリしていないんです。
そのため、あくまでもファスティングの際に起こるとされる好転反応についても、本当に毒素の排出やデトックスによって現れた反応なのかは真相は分からないとして考えておきましょう。
信じるか信じないかあなた次第な状態ってことです。
ファスティングで好転反応が起きる理由とは
ファスティングの際に起こる好転反応による身体の不調は、ハッキリ言って医学的根拠のない話ではあります。
しかしながら、一つの可能性としてファスティングの際に起こることがあるとして考えるのは良いことだとは思います。
そこで、なぜファスティングによって好転反応ような身体の異変が起きるのかについてです。
これは、普段から口にしている私たちの食生活による問題が大きいと言われています。
普段私たちが口にしている食べ物や飲み物の中には、
- 着色料
- 保存料
- 酸化防止剤
- 乳化剤
- 殺菌剤
こうした多くの添加物と言われるものが含まれていることがあります。
これらの添加物は、食品だけでなく化粧品や洗剤などのあらゆるものに含まれています。
そのため、人はこの添加物を摂取して生活することが当たり前になっていることが多いんです。
もちろん、身体にとっては不必要な成分と言われることもありますが、食材や商品の鮮度を保つためには必要なものなので仕方ないこともあるんですけどね。
また、必ず世の中に出ている食材や商品に含まれる添加物は、身体に害がないとされる基準値を超えないようになっているので安心であることも事実です。
しかしながら、一部からは、身体にとって必要ない成分(添加物)を摂り続けることは身体を徐々に蝕む行為と考える人もいるんです。
そして、そんな添加物などによって蝕んだ身体を正常に戻すためにファスティングをする人も増えたと言います。
ファスティングが毒素の排出やデトックスに効果があると言われているのは、この背景があるためです。
もしも、そんなファスティングに本当に毒素の排出やデトックス効果があるのが本当だったとしたら、好転反応のような身体の反応が起きても不思議ではないですよね。
本当に好転反応かあるかはハッキリさせることはできませんが、こうした流れからファスティングには好転反応が起きると言われるようになった由来と思っておきましょう。
ファスティングの好転反応による身体の異変とは
ファスティングの好転反応として多く言われているのは、主に以下の症状とされています。
ファスティングでよく言われる好転反応 |
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このように、ファステングの好転反応は様々で、個人差もあると言います。
ひどい場合では、
- 三日三晩咳が止まらない
- 原因不明の腰痛で三日三晩眠れない
- 手荒れのグジュグジュが吹き出し3ヵ月くらい止まらない
- 髪が突如根本からブチブチ切れ始めた
こんな身体の異変を感じた人もいるそうです。
参考:amazonレビュー
中でも、通常ファスティングによる好転反応としては、倦怠感や吐き気や頭痛が多いそうです。
これは、単純に体調不良なのか、それとも本当に身体の毒素の排出やデトックスによる反応なのかは分かりません。
しかしながら、好転反応を経験した人の中には、
「好転反応が出ても一日ぐらいで消えた!」
「好転反応が終わったあとの身体は絶好調だった!」
こんなようなことを言う人もいます。
このような好転反応と思わしき症状が消えたあとに、普段以上に身体に良い変化が現れたら本当に好転反応はあるのかもしれないと思ってしまいますよね。
もちろん、本当にファスティング中に起きる身体の異変すべてが好転反応とは限らないので、無理することはダメですけどね。
ファスティングによる好転反応が現れやすいタイミング
実際にファスティングによる好転反応と思われる身体の異変が現れやすいタイミングですが、だいたいファスティング開始(絶食)1日目~3日目が多いようです。
もちろん、これも個人差はあるでしょうけどね。
参考として、実際の声も下記よりご紹介しておきます。
「6日間のファスティングで、最初の2日間すごく疲れを感じた。」
引用:食養ファスティング
「ファスティング2日目、軽い運動だけで汗が出てめまいもある。さらに、一日中激しい頭痛。」
引用:繊研新聞電子版
「断食を開始して3日目、舌苔・口臭・目やになどの好転反応。」
ファスティングによる好転反応への3つの対処法
実際に好転反応の存在が明らかになってないとはいえ、ファスティングをしていて明らかに好転反応らしき身体の異変が出てきたときにできる対処法もご紹介していきます。
もちろん、症状によっては無理をせずに中断することをおすすめします。
酵素ドリンクを摂取する
好転反応は絶食中に起きやすいとされていますが、単純に栄養不足な可能性もあります。
ファスティングによる絶食期間中は食事が摂れないため、どうしても低血糖状態になりやすく体調を崩しやすい人も多いと言います。
そのため、なるべく栄養価の高い酵素ドリンクを使用することで、栄養を補うことができて症状が和らぐこともあるかもしれません。
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休息をとる
好転反応が起きる理由には、身体に溜まった老廃物や毒素を排出しているときの反応だと言われることもあります。
あまりにも、身体の体調が優れないときは、無理をせずに休息を取りましょう。
絶食中は栄養やエネルギー不足になりやすいので、無理に動いて無駄なエネルギーを消費しないほうがいいでしょう。
休息しても身体の調子が戻らないときは、中断またはファスティングによる専門家に相談することがおすすめです。
軽い有酸素運動をする
饑餓状態になりやすい絶食によるファスティング中は、細胞が新しく書き換えるオートファジーやケトン体を産出すると言われています。
しかしながら、普段の私たちの身体は食事による栄養を摂ることが当たり前になっているので、このオートファジーやケトン体に対する免疫がないんですよね。
このケトン体が多くなると身体や血液が酸性に傾きやすく、本来アルカリ性を保つ人の身体にとっては体調不良を起こすきっかけになることもあるとされているんです。
結果、頭痛、めまい、吐き気などの好転反応と呼ばれるような症状が現れやすくなることもあるんです。
状況にもよりますが、このオートファジーやケトン体による好転反応らしき症状が軽い場合は、身体を酸性から回避するために軽めの有酸素運動も良いとされています。
中でも、軽めの散歩が定番とのことです。
もちろん、体調を見てやることです。
激しい運動は禁物とされています。
余計にケトン体を作り出しやすく症状を悪化させる可能性があると言われているためです。
ファスティングでの好転反応のメカニズム
ファスティングにより現れるとされる好転反応のほとんどは、誰もが一度は経験するようなものばかりです。
これは、ファスティングによる絶食24時間ぐらいから、身体の中ではオートファジー(自食作用)という生理現象が起こるためと言われているからです。
このオートファジーは、1960年代に発見されたと言われています。
2016年東京工業大の大隅良典栄誉教授が、このオートファジーの仕組みを分子レベルで解明し、ノーベル医学生理学賞を受賞しています。
ファスティングでの絶食中の饑餓状態でも、オートファジーやケトン体を作り出すとされています。
ケトン体は、通常の食事を摂取していても、激しい運動やストレスなどを受けると作り出される物質です。
そんなオートファジーやケトン体が発動するとき、好転反応のような身体の異変が現れやすいとされているんです。
これらの生命反応が、ファスティングによる好転反応の正体やメカニズムなのではないかと思っておきましょう。
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まとめ
このように、ファスティングによる好転反応らしき身体の異変を感じる人は多いとされています。
しかしながら、好転反応の存在は明らかになっていないため、単なる体調不良によるものもあるとして考えておきましょう。
ファスティングで大事なのは、無理をしないこと、様子を見ることです。
また、一人でやるのが怖い人は、ファスティングに詳しい専門家を頼ることもしてみましょう。
この記事が、少しでも誰かの役立つ情報になっていれば嬉しいです。